コスモ・ バイオ株式会社
〒135-0016 東京都江東区東陽2-2-20東陽駅前ビル
TEL: 03-5632-9610 / FAX: 03-5632-9619

作成・改訂 2024年02月21日

2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール


1. 化学品及び会社情報

化学物質等の名称2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール
会社名コスモ・ バイオ株式会社 住所〒135-0016
東京都江東区東陽2-2-20東陽駅前ビル
電話番号/FAX番号03-5632-9610/03-5632-9619 緊急連絡電話番号03-5632-9622
電子メールアドレスmail@cosmobio.co.jp 化学品の推奨用途と使用上の制限研究用試薬

2. 危険有害性の要約

<GHS分類>

物理化学的危険性 火薬類 分類対象外
可燃性/引火性ガス 分類対象外
可燃性/引火性エアゾール 分類対象外
支燃性/酸化性ガス類 分類対象外
高圧ガス 分類対象外
引火性液体 分類対象外
可燃性固体 分類できない
自己反応性物質および混合物 分類対象外
自然発火性液体 分類対象外
自然発火性固体 区分外
自己発熱性物質および混合物 分類できない
水反応可燃性化学品 分類対象外
酸化性液体 分類対象外
酸化性固体 分類対象外
有機過酸化物 分類対象外
金属腐食性物質 分類できない
健康に対する有害性 急性毒性(経口) 区分4
急性毒性(経皮) 区分5
急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
皮膚腐食性/刺激性 区分3
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
呼吸器感作性 区分外
皮膚感作性 区分1
生殖細胞変異原性 区分外
発がん性 区分外
生殖毒性 区分外
標的臓器/全身毒性(単回暴露) 区分1(神経系)
標的臓器/全身毒性(反復暴露) 区分2(肺、肝臓、甲状腺)
吸引性呼吸器有害性 分類できない
環境に対する有害性 水生環境有害性(急性) 区分1
水生環境有害性(慢性) 区分1

<GHSラベル要素>

絵文字またはシンボル
注意喚起語 危険
危険有害性情報 飲み込むと有害(経口) 皮膚に接触すると有害のおそれ(経皮) 軽度の皮膚刺激 眼刺激 アレルギー性皮膚反応を引き起こすおそれ 神経系の障害 長期又は反復ばく露による肺、肝臓、甲状腺の障害のおそれ 水生生物に非常に強い毒性 長期的影響により水生生物に非常に強い毒性
注意書き
安全対策 適切な保護手袋を着用すること。 粉じん、ヒュームの吸入を避けること。 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 環境への放出を避けること。 漏出物は回収すること。 取扱い後はよく手を洗うこと。
救急処置 皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸で洗うこと。 汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。 皮膚に付着した場合、皮膚刺激又は発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること。 皮膚に付着した場合、気分が悪い時は、医師に連絡すること。 眼に入った場合、水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 眼に入った場合、眼の刺激が持続する場合は医師の診断、手当てを受けること。 飲み込んだ場合、口をすすぐこと。 飲み込んだ場合、気分が悪い時は、医師に連絡すること。 ばく露した場合、医師に連絡すること。
保管 施錠して保管すること。
廃棄 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
GHS分類に該当しない他の危険有害性
重要な徴候
想定される非常事態の概要
国/地域情報

3. 組成及び成分情報

化学物質・混合物の区別 単一物質としてのMSDS。製品に含まれる含有量は容器・包装に記載されております。
化学名または一般名 2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール
別名 2,6-ジ-ターシャリ-ブチル-4-メチルフェノール、Butylated hydroxytoluene、BHT
英語名 2,6-Di-tert-butyl-4-cresol
化学特性(化学式等) C15H24O
CAS番号 128-37-0
濃度または濃度範囲(含有量) 情報なし
官報公示整理番号(化審法・安衛法) (3)−540(9)-1805
GHS分類に寄与する不純物及び安定化添加物 情報なし

4. 応急措置

吸入した場合 被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合 皮膚を速やかに、多量の水と石鹸で洗うこと。 医師に連絡すること。 皮膚刺激又は発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること。 汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
眼に入った場合 水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 医師に連絡すること。 眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合 直ちに医師に連絡すること。
口をすすぐこと。
最も重要な徴候および症状
応急措置をする者の保護 救助者は、状況に応じて適切な保護具を着用する。
医師に対する特別注意事項 情報なし

5. 火災時の措置

適切な消火剤 小火災:散水、粉末消火剤、二酸化炭素、泡消火剤 大火災:散水、泡消火剤
使ってはならない消火剤 棒状注水
火災時の特定危険有害性 火災によって刺激性、腐食性又は毒性のガスを発生するおそれがある。 加熱により容器が爆発するおそれがある。
特定の消火方法 危険でなければ火災区域から容器を移動する。 消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
消火を行う者の保護 消火作業の際は、適切な空気呼吸器、化学用保護衣を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、
保護具および緊急時措置
作業者は適切な保護具(「8.ばく露防止及び保護措置」の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。 関係者以外の立入りを禁止する。 適切な防護衣を着けていないときは破損した容器あるいは漏洩物に触れてはいけない。 風上に留まる。 低地から離れる。
環境に対する注意事項 環境中に放出してはならない。
河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように注意する。
封じ込め及び浄化の方法・機材 危険でなければ漏れを止める。 漏出区域を換気し、洗う。
二次災害の防止策 すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い
(安全取扱注意事項)
技術的対策 「8.暴露防止及び保護措置」に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所換気・全体換気 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の局所排気、全体換気を行なう。
注意事項
安全取扱い注意事項 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 粉じん、ヒュームの吸入を避けること。 飲み込みを避けること。 眼、皮膚との接触を避けること。 取扱い後はよく手を洗うこと。 この物質により喘息の症状を示した者は、以後接触しないこと。
保管
(混触禁止物質や容器包装材料等の保管条件)
技術的対策 保管場所には危険物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な採光、照明及び換気の設備を設ける。
適切な保管条件 施錠して保管すること。
安全な容器包装材料 包装、容器の規制はないが密閉式の破損しないものに入れる。

8. ばく露防止及び保護措置

適切な保護具
呼吸器の保護具 必要に応じて適切な呼吸器保護具を使用すること。
手の保護具 必要に応じて適切な保護手袋を使用すること。
眼の保護具 必要に応じて個人用の眼の保護具を使用すること。 保護眼鏡(普通眼鏡型、側板付き普通眼鏡型、ゴーグル型)
皮膚及び身体の保護具 必要に応じて適切な保護衣、保護面を使用すること。
許容濃度 日本産業衛生学会(2005年版) 未設定 ACGIH (2005年版) TLV-TWA 2mg/m3
ばく露を軽減するための設備対策
管理濃度 未設定
適切な衛生対策 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。

9. 物理的及び化学的性質

外観(物理的状態、形状、色など) 無色-白色結晶性固体
臭い かすかなフェノール臭
pH データなし
融点・凝固点
沸点、初留点および沸騰範囲
引火点 127℃(密閉式)
燃焼または爆発範囲の上限・下限
蒸気圧 1.3 Pa (20℃)
比重(相対密度) 1.048
溶解度 水に難溶。 0.4 mg/L (水:20℃) メタンール、アルコール、アセトン、nーヘキサン、クロロホルム、ベンゼン、トルエンに易溶。
n-オクタノール/水分配係数 logPow = 5.1
自然発火温度 345℃
分解温度
臭いの閾値 かすかなフェノール臭
蒸発速度
燃焼性(固体、気体) 可燃性
蒸気密度 7.6 (空気 = 1)
粘度(粘性率)
その他のデータ

10. 安定性及び反応性

安定性 通常の取り扱い条件においては安定。 加熱により発火する。
反応性 酸クロライド、酸無水物、酸化剤、塩基類と反応する。
避けるべき条件
(静電放電、衝撃、振動等)
加熱、混触危険物質、腐食した鋼、真ちゅう、銅との接触
混触危険物質 酸クロライド、酸無水物、酸化剤、塩基類強酸化剤、強塩基。
危険有害な分解生成物 燃焼により、有害なガス(一酸化炭素、二酸化炭素など)を発生する。
その他

11. 有毒性情報

急性毒性
皮膚腐食性・刺激性 ウサギに閉塞塗布して軽度の刺激、7) ウサギの試験で軽度の刺激 3) の記載があり、ヒトに軽度の刺激があった 3) の記載より区分3とした。 軽度の皮膚刺激(区分3)
眼に対する重篤な損傷・刺激性 ウサギの試験で結膜に軽度の炎症がみられ、72時間後には回復した 7) の記載より区分2Bとした。眼刺激(区分2B)
呼吸器感作性または皮膚感作性 呼吸器感作性:モルモットのアレルギー性ショック試験でアナフラキシーは見られなかった 12) の記載より区分外とした。 皮膚感作性:モルモットの試験では陰性 7) ,10) ,12) の報告があるが、ヒトで感作性が認められたして区分1としましたモルモットの試験では陰性 7) ,12)告があるが、ヒトで感作性が認められた 7) ,10) ,11) の記載があり区分1とした。 アレルギー性皮膚反応を引き起こすおそれ(区分1)
生殖細胞変異原性 in vivo試験であるマウスの相互転座試験、マウスの優性致死試験、マウスの特定座位試験、マウスの小核試験、マウス及びラットでの染色体異常試験のいずれも陰性 10) の記載より区分外とした。
発がん性
生殖毒性 混餌投与の2世代試験でF0の高投与群に体重増加と腎臓に影響が、F1に体重抑制が見られた 7) 混餌投与の3世代試験で生殖、発生毒性は認められなかった、10) 妊娠ラットへの投与で生殖毒性は認められなかった報告が2件、10) 1件 13) ある。 又、長期投与試験で仔の無眼球症が1例、13) 長期投与試験で仔の小眼球症が3例/30腹で見られた13) の報告があるが、無眼球症が無いという報告 13) があり、小眼球症の3例の分布が不明であるとしてIARCではいずれも不十分として採用していない。体重増加抑制は高
特定標的臓器毒性(単回ばく露) 4 g摂取した女性で、胃痙攣、倦怠感、嘔吐、疲労感、精神障害及び短期間の意識喪失がみられた。又、紅花油に溶解させた80 gを摂取した女性で神経症状がみられた。7) ,10) ,11) の記載より区分1(神経系)に分類した。
特定標的臓器/全身毒性(反復ばく露) ヒトについての報告は無かった。マウスに摂餌投与した試験において、区分2のガイダンス値内の投与量で肺の鬱血、腫大、肺胞上皮細胞の壊死、変性が認められた。10) ラットの経口投与試験において、区分2のガイダンス値内の投与量で肝臓の相対重量の増加、肝臓の門脈周囲の壊死、肝細胞腫大が見られた。7) ラットの摂餌投与試験において区分2のガイダンス値内で肝臓の腫大、小葉中心性の肝細胞壊死、グルタチオンの枯渇、トランスアミナーゼ活性の増加、酵素誘導、リン脂質及びコレステロールの増加がみられ、甲状腺のヨード取り込みの増加
吸引性呼吸器有害性 データなし
その他

12. 環境影響情報

起こりうる環境影響・生態毒性
魚毒性
その他
残留性・分解性
生物蓄積性
土壌中の移動性
オゾン層への有害性
他の有害影響

13. 廃棄上の注意

廃棄上の注意 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。

14. 輸送上の注意

国際規制 非危険物
国連番号
品名(国連輸送名)
国連分類
容器等級
海洋汚染物質
液体物質
国内規制 非危険物
特別の安全対策
輸送時の特定の安全対策及び条件
応急措置指針番号

15. 適用法令

消防法
毒物及び劇物取締法
労働安全衛生法 名称等を表示し、又は通知すべき危険物及び有害物 別表第9の262
化学物質排出把握管理促進法 第一種指定化学物質 政令番号:1-232
その他

16. その他の情報

その他
出典 1) Howard (1997) 2) Merch (13th, 2002) 3) ICSC (1999) 4) NFPA (13th, 2002) 5) GESTIS (2006) 6) Chapman (2006) 7) CERIハザードデータ集 (1997) 8) HSDB (2005) 9) RTECS (2005) 10) SIDS (2002) 11) ACGIH (2001) 12) IUCLID (2000) 13) IARC (Suppl. 7, 1986) 14) 環境省生態影響試験(

本安全データシート(SDS)は、最新の情報を記載していますが、すべての情報を網羅しているものではありませんので、取扱いには十分注意してください。
また、記載のデータや評価は安全に取扱うための参考情報であり、いかなる保証をなすものではありません。
特殊な条件で使用する場合には、用途・用法に適した安全対策を講じた上、ご使用ください。